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ヘルシーな夏の足もと
「LAOCOONTE」のサンダルが生まれるスペイン、光の都へ
2024.05.01
スペイン発のシューズブランド「LAOCOONTE(ラオコンテ)」。
肌との独創的な好相性を生むデザイン、はき心地のよさ、そして足を入れたときの高揚感。
その一足の生まれる背景を追って
「AT THE VOICE」はLAOCOONTEのアトリエがあるスペイン南部の街へ。
太陽の光とともに
LAOCOONTEは生まれる
LAOCOONTEのサンダルが生まれるのは、スペイン南部、地中海沿岸に位置するアリカンテという街。かつて“光の都”と呼ばれたこの街は、一年中太陽が降り注ぎ、温暖な気候で、からりと乾燥している。アトリエの大きな窓からも乾いた岩肌や地層を臨み、この土地で古くからサンダル作りが盛んな理由がわかる。
職人の生き方がものづくりに活きる
LAOCOONTEの朝は早い。7時から10名ほどの職人とスタッフがシューズ作りを始める。デザイン、アッパーの縫製、アッパーの吊り込み、ソールとアッパーの組み立て、レザーのエッジの塗装、検品、ラッピング、マーケティング、営業など、細かに分業されたパートを和やかなチームワークで進めていき、16時ごろには帰宅。家族や友人との時間も大切にするスペイン人のヘルシーな生き方もまた、ものづくりの背景の大切な要素だ。
スペインならではのデザインムード
デザインのルーツももちろん土地にある。スペインならではのおおらかでユーモラスなムードは、フランスのエレガンスや、イタリアの濃厚なモードとはまたひと味違う。たとえば、スペインを代表する建築家・ガウディの作品に見られる“モデルニスモ様式”を思わせる有機的な曲線。たとえば、さまざまな素材と形状と製法をミックスした独創的なパーツ使い。歴史と文化と太陽とが、独特なデザインの高揚感を生む。
日本の夏をも
ドラマティックにするサンダル
ヨーロッパを中心に世界中で展開されるLAOCOONTEだが、日本では日本人の足が心地よく感じるフィッティングにこだわってアップデート。着脱の機会が多い日本の暮らしに合わせて、バックルをゴムにするなどの細やかな仕様変更もされている。太陽の光が似合うスペインのサンダルが、日本の夏にもフィットし、暑さをドラマティックなものに昇華してくれる。
STAFF
photography by Akiko Baba(in Japan)
photography by Tomoha Kato(in Spain)
syling by Reiko Ogino(in Japan)
hair and make-up by Akemi Ezashi(mod’s hair/in Japan)
edit & text by Kaoru Adachi