AT THE VOICE

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ベーシックのその先へ。
今こそ知りたい、「TICCA」のこと

2021.11.29

シンプルながら、どこか新しい雰囲気をまとう「TICCA(ティッカ)」の服。年齢や体型を問わずあらゆる人のワードローブにフィットし、2016年のブランドデビュー以来ファンを増やし続けている。今回の「AT THE VOICE」では、「TICCA」をこよなく愛するライターと、デザイナー、プレスによる座談会をお届け。秋冬注目アイテムの知られざる魅力をとことん語り尽くす。

色もデザインも豊富に揃う。
ブランドが誇る名作、ヤクニット

ライター 林(以下、林):「TICCA」といえば外せないのがヤクニットですよね。ずっと気になってたから今年こそはヤクニットデビューしようと思ってます!

プレス 杉浦(以下、杉浦):不動の人気シリーズで、リピーターも多いですよ。

林:ヤクってウールやカシミヤに比べるとなじみの薄い素材だけど、どんな特長があるんですか?

デザイナー 上村(以下、上村):ヤクは「呼吸をしている素材」ともいわれていて、保温性が高いうえに通気性もいいんです。それに丈夫だし毛玉にもなりにくい。天然素材でここまで高機能なものは珍しいと思います。

杉浦:今年は定番のタートルネックとVネックに加えて、襟つきタイプも登場しました。

林:クラシックなポロ襟がおしゃれ! 深めのVネックだからインナー次第で印象がガラッと変わりそうですね。新色のオフホワイトとイエローも素敵。

上村:今季は初めてヤクシリーズに明るい色が加わりました。ヤクって元々の毛の色がダークブラウンなんです。今までは、明るい色に染色しても元の毛の色が残ってしまうのが難点でした。ですが何年も研究を重ねた結果、柔らかな風合いはそのままに、明るい色のヤク100%の糸を作ることができました。僕の一押しはやっぱりオフホワイトかな。スタイリングを選ばず活躍しそうだし。

杉浦:もう1つの新色のモカも、味わいのあるニュアンスカラーでおすすめです。 肌映りもいいですよ。

林:わー悩ましい。どれも発色がキレイだから色違いで揃えたくなるラインナップですね!

ヤクVネックプルオーバー(オンラインストア・直営店限定)/TICCA 

¥29,700(tax in)

ヤクタートルネックプルオーバー/TICCA 

¥31,900(tax in)

ヤク スキッパープルオーバー/TICCA

¥35,200(tax in)

うっとりするような着心地と
細部まで計算された美シルエット

林:ヤク素材のタートルネックがあれば、マフラーいらずで寒い冬も無敵ですね。

杉浦:そうなんです。中に保温性の高いインナーを着ると暑いぐらい。軽くてチクチクしにくいし、一度着たら快適すぎてやみつきになりますよ。

林:個人的にはゆったりした首まわりもポイント高いです。締めつけられる感じが苦手なので。

上村:首元にいい具合にボリュームが出て、小顔に見えるよう設計しています。あと脇線を前に振っているから腰まわりがすっきり見えるし、ラグラン線の傾きを急にしているので肩まわりも華奢に見えるんです。

杉浦:前の裾が短くてサイドスリット入りだから脚長効果もありますよ。

林:一見シンプルなのに、ディテールにすごく気が利いているんですね! これはもう「神ニット」と呼ばせてください。

ヤクタートルネックプルオーバー/TICCA 

¥31,900(tax in)

見た目よし、機能よし
大人のための上質なシャツワンピース

杉浦:ヤクニットと並んで毎年好評なのが、ウール素材のシャツワンピース。

林:ほんのりハリ感があってなめらかで、ウール100%とは思えない肌触りですね。

杉浦:そうなんです。特殊な技術でドレープが出るように仕上げているので、エレガントに着こなせます。それに、シワにもなりにくいんですよ。

林:素晴らしい! 何を隠そうズボラ人間なので、アイロンがけとか極力したくないんですよね…。

上村:生地を作る時は風合いだけでなく、実用性も重視しています。素材の質がいいので、着ると断然スマートに見えますよ。

杉浦:私は深みのあるネイビーがとても気に入っています。ヴィンテージのワークウェアが着想源になっていて、よく見ると細かいヘリンボーン柄に織られているんです。

林:ホントだ、ほのかに光沢もあって上品。

上村:密度の高い生地だから、前開きのものはシャツコートとしても使えます。

林:シーズン的にも長く使えそうですね。これは重宝しそう!

ノーカラーワンピース/TICCA 

¥35,200(tax in)

スクエアチュニックシャツ/TICCA 

¥31,900(tax in)

ノーカラーワンピースチェック/TICCA

¥39,600(tax in)

試行錯誤を重ねて完成する
オリジナルのチェック柄

杉浦:林さんは何か気になるアイテムありますか?

林:「Wポケットロングシャツ」のタータンチェックにひと目惚れしました!

上村:「TICCA」では毎シーズン新しいチェック柄を1から作っています。ブルー以外にグレーとベージュもあるんですけど、3色とも柄の組み方が違うんです。

林:えっ、色違いなうえに柄違い!?

上村:ベースの色によって柄の出方が変わるので、その色とマッチするベストなチェック柄をひとつひとつ編み出しています。

林:それってものすごく大変なのでは?

上村:実際に柄に起こしてみるとイメージと違った、なんてことはよくありますよ。だから毎年サンプルを見る瞬間は緊張しますね(笑)。

林:チェックにそんな裏話があったとは! ますます魅力的ですね。

杉浦:このワンピースはフリーサイズだけどシルエットや丈感もちょうどよくて、小柄な私でもすっきり着られます。今年なら、足元はロングブーツが気分。

林:1枚で着てもサマになるのがいいですね。メンズライクな胸元ポケットも好きだわ〜。

上村:ありがとうございます。このポケットの配置もこだわっていて、胸の位置が高く見えるようにしてあるんです。

林:なんとも粋な計らい! 知れば知るほど好きになっちゃいます!

Wポケットロングシャツチェック/TICCA 

¥42,900(tax in)

スタンダードだからこそ、
時代と共に進化し続ける

林:お2人のお話を聞いて、「TICCA」はただのベーシックなブランドじゃないんだなと改めて実感しました。想像以上に奥深い!

上村:ありがとうございます! ベーシックを大切にしているブランドだからこそ、細かい部分にかなりこだわって作っています。

杉浦:トレンドに左右されないプレーンなデザインでありながらも、小技が効いているのが自慢です。

上村:とはいえ流行を全く無視しているわけではなく、定番のヤクニットもウールシャツワンピースも、その時のムードに合わせてミリ単位で長さを変えたりしながら毎年アップデートしています。

林:パッと見では気づかないっていうのがまたニクイんですよね。服好きの心がくすぐられます。

杉浦:ちなみに今季のテーマは「Standard of Change」。変わらないために変わり続けるという意味を込めています。

上村:スタンダードだから何も変えないのではなくて、時代の変化に合わせてデザインも機能も進化させるべきという思いから、このテーマにしました。

林:まさに、たゆまぬ努力の賜物。今後も「TICCA」の服から目が離せません!

NEXT

次回は、ホリデーギフトに贈りたい
「manipuri」のアイテムを
スタイリスト伊藤信子さんがリコメンド。
どうぞ、お楽しみに。

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STAFF

photography&video by Keita Goto at W inc.
styling by Setsuko Todoroki
hair&makeup by Takae Kamikawa at mod's hair
model by Luka at étrenne
text by Eimi Hayashi
direction&edit by Lula Japan Limited.